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編集長のブログ

花ちゃん


27日の土曜日、井の頭動物園に象の「花ちゃん」を訪ねた。「花ちゃん」とはほぼ同年齢。約65年ぶりの再会であった。
私が5・6歳のころ、「花ちゃん」は髙島屋の屋上の動物園の囲いのなかにいた。どうして、そこに「花ちゃん」がいたのかはよく分らない。
ただ、そのころ、私は父に昼間には高島屋の屋上で、過ごすように言われていた。母はどこかの家で住み込みで働き、私は父に連れられて都内を転々としていた。
父は営業の仕事をやり、私は父が迎えにくるのをひたすら待っていた。ときには最後のひと一人になり、心細く寂しかった。

そんなとき、私はまだ小象の「花ちゃん」と友達になった。
私は毎日、何時間も「花ちゃん」と話していた。それから、50年以上も経ち「花ちゃん」が井の頭動物園に健在であることを知った。
何度も、訪ねて行こうとしたが、なかなか実現せず、2月27日の土曜日にやっと念願がかなった。
「花ちゃん」は風格のある大きな象になっていた。
チラッと目が何度か合ったが、大勢の人々のなかでそんな昔に出会った一人の女の子を覚えているとしたら奇跡だろう。

莫言(モウイエン)の『転生夢幻』という小説では、一人の人間がロバや豚などに何度も転生し、過去の来歴を含めてそれぞれの動物の置かれた状況のなかで動物の視点で物語が展開していく。
囲われ、そのときどきの人間の都合で散々な目にも合うのだが、人間が転生した彼等はときに人間より巧緻に長けて人間を翻弄する。

「花ちゃん」は無論転生した人間ではないのかもしれない。しかし、もう小屋の中に戻りたいと主張して、何度もドアを鼻で叩いたり、
頭突する様子には、強固な意志を感じた。彼女はまだまだ健在である。「花ちゃん」、また会いに行くね!

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