文字とデザインにこだわる、それがレイラインパブリッシングです。 スタッフの鋭敏な感性と豊かな想像力で1冊1冊の本を大切に作り続け、読者にお届けします。ただ今10月11日発刊arc15号購読受付中


ホーム >> 編集長のブログ >> 『カナリアノート』とJ.S.ミル

編集長のブログ

『カナリアノート』とJ.S.ミル


ジョン・ステュアート・ミルの著作は、20歳前後から30代にかけて読んだのだが、どの著作を読んでもJ.S.ミルは20代の私にとって、拒否感より、共感の方がより多い唯一といってもよい思想家だった。ここしばらく読んでいなかったが、J.S.ミルの著書は、ほとんどが「大事な本の書棚」に取ってあり、最近また手にとって読みはじめた。

というのも、昨年末に会った友人に、「今後の経済学というものを考えるとき、J.S.ミルの考え方は、ひとつの大きな手掛かりになるのでは」と話したところ、「僕もまったくそう思う」という返事が返ってきた。

実は、その友人が、住まいの他に書庫用のトランクルームを借りるほどの読書家であるということを、その日はじめて知ったのだが、その日も絶版になっている日本の経済学者の本をやっと手に入れたと嬉しそうだったので話がJ.S.ミルまで及んだのだった。

そのようなことがあり、何十年もご無沙汰していたJ.S.ミルを少しずつ読み返していて、重大なことに気がついた。彼は「人口問題」について一貫して考えていたという事実に改めて気づかされたのだ。

しかも、彼の人口抑制の論拠が、『カナリアノート』を書いたときの私の問題意識ととても共通するということである。その論拠のひとつをここに記すと、
「人の人格形成においては、孤独で静かな時間が絶対必要であり、人口が過密であることは、単に食料の不足、環境破壊などに止まらず、個人にとっての自由な時間の収奪にもなりうる」(要旨)

ということなどである。この部分などは最初に読んだときには意識に残らなかったが、まつたくそのとおりで、彼が
マルクスやエンゲルスと同時代の思想家でありながら、彼等よりさらに奥深く、人にとっての様々な事象を考えぬいていたことが分かる。

今年は、現在の日本及び世界の状況を考えながら、改めてJ.S.ミルと対話していこう!などとと考えている。

オバマ大統領就任式の翌日に記す。 


コメント

●arc世界連邦政府憲法 試案
●arc THE CONSTITUTION OF
THE UNITED WORLD GOVERNMENT
TENTATIVE PLAN
●arc世界連邦政府憲法
試案/Q&A



新刊案内

2015.10.7 arc19号発刊!
arc19 2014.10.7 arc18号発刊!
arc18
2013.10.13 arc17号発刊!
arc17
2013.5.30
 『ハラハラ、ドキドキ、
 なぜ歩くの、智恵子さん』
 発刊!
arc15
2013.3.21
『進化する政治経済学』発刊!
arc15
2012.10.12 arc16号発刊!
arc17